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[ビジネスニュース]ホーチミン市、2023年第1四半期の地域総生産成長率が0.7%と低迷(JETRO)
添付資料

ベトナム・ホーチミン市統計局はこのほど、同市の2023年第1四半期(1~3月)の地域総生産(GRDP)の成長率(推定値)を前年同期比0.70%と発表した。同時期における全国の実質GDP成長率3.32%を下回り(2023年4月4日記事参照)、全国63省・市の中では56位、同市を含む中央直轄市5都市では最低となった(注)。

産業別の成長率は、農林水産業が2.06%、鉱工業・建設業がマイナス3.60%、サービス業が2.07%だった(添付資料表参照)。

マイナス成長となった鉱工業・建設業の内訳をみると、建設業が19.80%減と大きく落ち込んだ。ホーチミン市電子広報などによると、同市では第1四半期までの公共投資関連の支出が年間予算の約2%にとどまっており、同業種の停滞の一因になったとみられる。

サービス業は同市のGRDP構成比の66.2%を占め、経済を牽引している。その成長率の内訳をみると、ホテル・飲食が24.34%増など、好調を維持する業種が見られる。一方、9つの主な業種のうち、4つの業種(運輸・倉庫、IT、不動産、医療)がマイナス成長で、特に不動産はマイナス16.20%減と低迷している。金融引き締め政策や金利上昇などの影響によって不動産市場が低迷する中、不動産の需要や市場規模が大きいホーチミン市は、他の省・市よりも顕著に影響が出たとの見方がある(「ティエンフォン」3月31日)。

同市は、2023年のGRDP成長率の年間目標を7.5~8.0%に設定しているが、第1四半期の成長率が1%を切る結果となり、目標達成に向けて厳しいで出だしとなった。同市の人民委員会は4月1日、第1四半期の社会経済状況と第2四半期以降の課題・解決策に関する会議を開催。同市のグエン・バン・ネン書記は「困難は予想していたが、成長率は予想以上に落ち込んだ」と述べた。同会議では、公共投資予算について、年内で最低95%の支出確保など、公共投資プロジェクトの効率的な実施促進などの方針が示された(ホーチミン市電子広報4月1日)。

(注)その他4つの中央直轄市のGRDP成長率は、上位順にハイフォン市(9.65%)、ダナン市(7.12%)、ハノイ市(5.80%)、カントー市(4.02%)。

引用:JETRO
16 April 2023
Fact-Link Vietnam